ミニモニ。でブレーメンの音楽隊 04.01.10~04.03.27土曜日 18:00~18:25 NHK教育


○2004年01月10日放送 「ドンキーの憂うつ」


スリラー風の始まりです。
高橋は栗村ちよのという中学生の役。
謎の洋館に引越してきます。
あだ名はドンキー。

かわいいので他の同級生役の方々より、
中学生らしく見えます。
堂々たる女優ぶりです。
ドラマであれミュージカルであれダンスであれ、
人前で演じることについては
訓練されているのだと思います。



○2004年01月17日放送 「ドンキーが八つ当たり」


ドンキー(=栗村ちよの=高橋愛)の巻、第2話です。
起承転結の承ですから、淡々と話しは進んで、
ドンキーは新しい学校でもドジです。
新居の大きな古い洋館は、不気味さを増し、
古いハーモニカは、ひとりでに鳴り出します。
ハーモニカの持ち主らしい霊体化した少年が
光と伴に出現して、次週に続く。


○2004年01月24日放送 「ドンキーは本気」


ドンキー(=栗村ちよの=高橋愛)の巻、第3話です。

霊体化した少年ケンジは、
昭和20年代の少年のようです。
少年は、ちよのにしか見えません。
しかも、洋館の外には、出られないようです。

ちよのは、卒業生送別会のため、ブレーメンの音楽隊を演じようとします。
出演チームを決めるオーディションが、ちよのの洋館で開かれます。
ちよのは、ケンジ少年のハモニカを借りますが、
意地悪な同級生がハモニカを隠してしまい、
またケンジ少年の怒りが爆発しそうです。

宝田明老人とか、音楽指導の先生(尾美としのり)とか、
ブレーメン飾りの門扉とか、
いろいろ伏線を張っているようです。
次週予告場面で、チラッと辻さんが映りました。


○2004年01月31日放送 「ドンキーで晴れ舞台」


ドンキー(=栗村ちよの=高橋愛)の巻、第4話です。
1時間遅れて放送されました。

ハモニカを取り返えそうと、
意地悪な同級生と争う、ちよの達。
舞台は、塔太君や弟達が、
なんとかアドリブで繋いでいます。
結局、ケンジのハモニカに頼らず、
自分のハモニカで舞台に出ることにし、
同級生とも和解して舞台は大成功。
ちよの:
でも、やっと分かったんだ。
新しい人生の扉は、自分が変わったとき、
初めて開くんだ。
大変、教訓的です。
高橋さんの鼻が、ちょっとピクつきます。
もちろん演技でしょうけど。

霊体のケンジ君は、だんだん薄くなって、
消えてしまいます。


塔太君:
あのお化けは、
自分は駄目な落ちこぼれだっていう、
強い思い込みを抱えている人間にしか
見えないんだ。
ちよの:
(私?)


○2004年02月07日放送 「ネコの傘がない」


黒田家の美貌の長女小夜子。
聡明な次女響子。
辻さんは、黒田家の駄目駄目な三女、美音子役。
ネコです。

時代は、昭和47年。
自転車や店先などの小道具は時代ものですが、
建物や舗道の造作は今のものです。
やむを得ない。
当時、並木の木に電飾するなどの贅沢はしていないはずです。

この回は、フォークソングのミュージカルのようでした。


○2004年02月14日放送 「ネコに白いギター」


辻さんの「ネコ」と、「うそつき大神」「どうせの紺野」は、
例の洋館でフォークの練習を始めます。
霊体化したケンジ少年も無理やり参加させられます。
ネコは、学校でも家でも失敗続き。

辻さん、「とほほ・・」などと言うセリフは、
ハロモニコントのようです。
しんみりしたセリフでは、声質とタレ目が相俟って、
切なさを感じさせます。


○2004年02月21日放送 「ネコが熱中」


ケンジ少年は「ネコ」の気力に負けて、
路上ライブに参加するはめになりますが、
洋館の外に出られない事情があって、困惑します。
「うそつき大神」「どうせの紺野」も
「ネコ」の独走に辟易して、グループは不和に。

今週の辻さんは、ちょっと一本調子。
「聴衆の心をガッチリ掴むんだ。」などのセリフは、
「河童の花道」を思わせます。
ファンとして見ているので、そこが愉快。
「ミニモニ。でブレーメンの音楽隊」なんですから、
それで良いのです。


○2004年02月28日放送 「ネコで大逆転!」


不和を契機に、「ネコ」の好きなことに
邁進する精神に、二人は感化されます。
うそつき大神は、本当は好きなロックへ。
どうせの紺野は、実はやりたかった剣道の道へ。
一人ぼっちの「ネコ」は、
別れを寂しく思いながらも、引き続きフォークの道へ。
新しいことに出会うことの出来ない、幽霊のケンジ君は、孤独です。

「ネコ」の巻は、軽く承けて次回からは、ケンジ君の謎解決編でしょうか。


○2004年03月06日放送 「ヒナに洋館の秘密」


加護さんは関西から上京して、洋館の女中に入ります。
時代は、1949年、戦後すぐです。
洋館の主の夫妻は、貿易の仕事ができなくて、落ち込んでいます。
引き篭もり息子ケンジ君の問題もあります。
ケンジ君は、生きています。


○2004年03月13日放送 「ヒナの約束」


今度の舞台は、学校ではなくて、
洋館の犬塚家のようです。
ブレーメンの「犬」は「ケンジ君」でした。

ケンジ君の引きこもりの原因は、
かわいがっていた鶏を、
両親が接待のために料理してしまったことらしい。
ケンジ君はヒナ子に、
両親を大声で笑わせることができたら、
何でも言う事を聞いてやると約束します。
丹羽雛子(加護さん)の学校での音楽授業の話にヒントを得た犬塚氏は、
ハモニカ製造業に意欲を燃え上がらせます。

しかも、ヒナ子の覚えたての英語で大笑い。


○2004年03月20日放送 「ヒナと演奏会」


ケンジ君は、ヒナにそそのかされて、
誕生日にハモニカの演奏会を開くことに。
笛吹ススム君(後の笛吹弁護士)は、
孤児達のリーダーで、
工場の跡地を住まいとしています、
そして、ススム君は、ケンジ君が孤児という偏見なく
接してくれたことに恩義を感じていて、
やはり、孤児達と一緒に演奏会に出席する予定です。

が、その当日、犬塚氏の部下は、
孤児達に工場跡地からの退去を迫ります。
ケンジ君の心臓の病も、思わしくなくありません。
さて、次の最終回は、どうなるでしょうか。


○2004年03月27日放送 「ヒナ、ネコ、ドンキーでハーモニー」


ヒナは、工場跡地の揉め事に巻き込まれて、
ケンジ君の演奏会に遅れてしまいます。
ケンジ君は、一人でハモニカを吹きますが、
途中で倒れ、亡くなってしまいます。

「一緒に吹きましょ」というヒナの約束は、果たせないままに。

その後、ヒナは、犬塚氏のパートナーとして、楽器事業を助けます。

左は、大学を卒業したビジネスウーマン姿のヒナ(加護さん)。


ヒナは、55年後、人手に渡っていた洋館を買い戻し、
ハモニカ博物館を開きます。
開館の日、ケンジ君の誕生日。

招待状を受けとったネコとドンキーがやってきて、
3人で合奏。
ケンジ君も現れて、やっと
「一緒に吹きましょ」の約束は、果されました。
ケンジ君は、鉄腕アトムみたいな音楽とともに天に昇ります。

果せなかった約束。
時を経て果たすことのできた約束。
淡い恋心を土台とした、こういうお話は、泣けます。
自分がいくつになろうと。
犬塚夫妻も亡くなって、
中年になったヒナ(役者さんが代わって)が、
洋館をあとにするところ。
老年になったヒナ(また別の役者さん)が、
鬼神の置物の中から見つかった自分のハモニカを手にして、
嗚咽するところ。
不覚にも、涙がこぼれました。